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デジタルNMR AVANCE NEO 400システム


9.4Tの超伝導磁石を使用した「400MHzフーリエ変換型核磁気共鳴装置」です。
UltraShield Plusの高い漏洩磁場遮蔽能力や、磁場均一度、外部変動磁場の影響をカットできるEDS Technologyを搭載し、従来のマグネットよりコンパクトで軽くなっています。また、超高性能Gimbalダンパー搭載により、垂直方向・水平方向の振動が減衰され、定量NMR等の高精度測定も可能です。
1H、13Cのルーチン測定、多核測定、二次元測定等、様々な測定が可能で、オートサンプラー装置により、複数本のサンプルが自動で測定でき、学生が直接利用できる機器です。また、固体・半固体プローブを搭載し、様々な形状のサンプルでの測定も可能です。

機器名・型式 デジタルNMR AVANCE NEO 400システム
メーカー名 ブルカージャパン(株)
納入会社名 ブルカージャパン(株)
機器管理責任者 橋本雅司(所属)理・有機機能化学研究室(内線1711)
機器管理補助者
設置場所 機器分析センター 103室
文部科学省助成機器
納入年月日 2022年5月11日
測定責任者

1. 使用規定及び使用上の注意

2022年5月現在で測定可能核種
1H、13C、7Li、11B、15N、19F、31P
その他の核種を測定する場合は、測定責任者に問い合わせすること。
本プローブで測定可能な各種は1H、19F 、31P~199Hg、17O~109Ag。

1. 使用予約

  1. 測定希望者は管理機器Web予約システムより予約し装置を利用する。

  2. 通常測定は昼間、長時間測定は休日及び夜間とする。

  3. 予約を取消す場合は、次の測定希望者に速やかに連絡する。

2. 利用方法

  1. 利用者
    a)測定責任者と若干のライセンス保持者が測定できる。
    b)ライセンス保持者は教員ならびに大学院生等(博士・修士課程・薬学科5、6年生、研究生)とする。
    c)大学院生等は、所属する担当教員が全責任を負う条件でライセンスを認める。
    ・大学院生等には、ライセンスを保持する担当教員が講習を実施する。
    ・大学院生等のライセンスは、講習により適正測定者として認められた者を対象に与えられる。
    ・大学院生等の測定は、ライセンス保持教員の立会を原則とする。

  2. 利用記録
    使用後は所定の使用記録簿に月日、所属、使用者名、使用時間、検体数を記入する。

  3. 利用上の注意
    a)基本的に自動測定(iconnmr)のみで測定を行う。
    b)マニュアルでの測定は、測定責任者が認めた者のみが行う。
    c)温度可変測定や特殊な測定を行う場合、必ず事前に測定責任者に連絡する。
    d)測定前後・測定中等、エラーが出た場合は、下記の「7. トラブルへの対応」に表示した管理者に連絡する。

  4. その他
    機器を利用する時は清潔な手で利用する。

3. 試料管

  1. 試料管は、基本的にブルカー社製の試料管(5×103.5 mm、wall 0.38 mm、camber60μm)を使用する。試料管によってはスピナーにセットできない物、スピナーの回転・分解能に影響する物がある。

  2. 試料液量(高さ)は4.0㎝(±1㎜)に調整する。試料液量は分解能に影響する。試料液量一定量とすることでオートシムを利用できる。

  3. 浮遊物のある試料は自動シム・ロックがかからない等のエラーが発生して測定できない可能性があるので、ろ過すること。

  4. 試料管は、当室備付けのエタノールを含ませた清潔なキムワイプで管全体を入念に拭くこと。試料管の汚れがプローブに付くと洗浄するのが難しいので、特に注意して拭くこと。

  5. 試料管の洗浄は管の壁面が傷付きやすいので、専用のNMR試料管洗浄器を用いること。試料管の乾燥は、真空乾燥または低温オーブンを用いて乾燥すること。熱による試料管の湾曲による検出器内の傷を防止するため、決して高温オーブンを用いての乾燥はしないこと。

  6. 実験の都合上、指定の試料管以外(石英製、二重管、底上げ管等)を使用することも可能。ただし事前に選任測定者に連絡すること。また、特殊管はサンプルの回転に制限があるため、使用には十分注意する。

4. スピナー

  1. スピナーの汚れ・磨耗は回転ムラや回転の停止等のトラブルの原因になる。
    スピナーは当室内に備付けのエタノールを含ませたキムワイプで、使用前に全体を入念に拭くこと。

  2. 試料管をスピナーにセットする時は、スピナーの上の太い部分を持ち、
    上下に加減して引き、試料管をスピナーにセットする。

  3. 上記2. でセットしたスピナーをサンプルケース(オートサンプラー)にセットするとき、
    試料管の先端(ガラス部分)を持ち挿入すること。スピナーの部分は持たないこと。

  4. スピナーの保管は、備付けケースに縦置きすること。
    スピナーを横置きすると回転ムラ等の原因となる。

5. 測定前と測定後の保守

  1. 前使用者の測定が終了していることの確認
    a)サンプルケース(オートサンプラー)に前測定者のサンプルが残っていないこと。
    b)サンプルケース(オートサンプラー)のランプが緑色に点灯していること
    c)連続自動測定の画面(iconnmr)が閉じていること。

  2. 画面の測定操作をする前の確認
    a)Topspinのソフトウェアのみが立ち上がっていること。
    ソフトウェアが起動していない場合は、デスクトップ上のショートカットをダブルクリックし、ソフトウェアを起動させる。

6. プローブ交換

本装置には通常設置している溶液プローブの他に固体プローブ、半固体プローブが用意されている。
溶液プローブ以外を用いての測定を希望する場合は、機器管理責任者{理学部 橋本(内線1711)及び実験センター事務室(内線1193)に連絡する。

7. データの管理

  1. PCから測定データを読み出す際には、 システムをウイルス感染から防御するために備え付けの新品CD-Rを使用すること。 USBメモリー及びCD-Rの再利用は認めない。

  2. 定期的にハードディスク内の保存データを整理・削除する。

8. トラブルへの対応

  1. 異常が認められたときは、すみやかに機器管理責任者{理学部 橋本(内線1711)及び実験センター事務室(内線1193)に連絡すること。

9. 特に注意すべき点

  1. 当室は強力な磁場領域であるので、超電導マグネットに磁性体、ホッチキスの針、金属クリップ、イヤリング等が付いた場合は高額の修理費と長期間の修理が必要になる。室内に入る時は、磁性体等は室内すぐ左の台に置き、入口にある粘着マットで履物裏の汚れを取ってから入室すること。

  2. 超電導マグネットは、外部の振動を最小限に抑えるためにコンプレッサーからのエアーにより浮いた状態に保たれている。超電導マグネットに外力を加えると内部の液化ガスが噴き出し(クエンチ)、酸欠になる危険があるので、超電導マグネットには外力を加えないよう注意すること。

  3. 雷等による停電が予想される時は装置を利用しないこと。

  4. 腕時計、携帯電話、キャッシュカード等身に着けたままマグネットに近づくと壊れることがあるので注意すること。

10. その他

ペースメーカーや補綴部品(義手、義足、義肢、接骨時ワイヤー・ピン等)の様なメディカルデバイスを体内に埋め込んでいる者、または取り付けている者の入室を禁止する。
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