2018.02.05
お知らせ 大学
城西大学理学部化学科の卒業研究発表会を支える分析機器を取材しました

NMR

400MHz超伝導フーリエ変換核磁気共鳴装置 Varian 400-MR
 2月10・13・14日は城西大学理学部化学科の卒業研究発表会があります。卒業研究発表にあたって、化学科の学生の皆さんがお世話になることの多いところが、城西大学機器分析センターです。学生の皆さん、先生方が、合成して作ったものの構造分析をする所です。その機器分析センターを訪問してみました。
 機器分析センターには20種類以上の高度な機器・設備があります。その中で「400MHz超伝導フーリエ変換核磁気共鳴装置 Varian 400-MR」と「700MHz超伝導フーリエ変換核磁気共鳴装置 Varian NMR System 700」についてお話しを聞きました。機器の名称が長くて早口言葉のようですね。いつもは、「NMR」とか「400」などと呼んでいます。

合成物

作った合成物

NMR

上からこのように入れる

NMR注意

各部屋の前には注意勧告
 「NMR」の説明をしますと、難しい事はヌキにすれば、同じ力を加えた時、物質によってエネルギーの吸収と放出に差が出る事によって物質を特定するのです。その力が磁場、物質が原子だと思ってください。その磁場ですが、-196℃の液体窒素と-269℃の液体ヘリウムで2重に冷やして、電磁石を超低温にして超伝導状態を起こし強い磁場ができています。同じ構造のもので身近にあるものは、医療現場で使う「MRI」。開発中の「リニアモーターカー」などです。「MRI」が設置してある部屋に入るときには、金属はすべて外すように指示があります。それは強い磁場が発生するからです。もし、小さな金属でも付いてしまったら、取ることはとても困難で、また磁界がゆがんで、分析に大きな影響が出てしまうのです。こんな機器を使って、自分が合成しようと思ってそれが出来たのか出来なかったのかを確かめているのですね。
理学部化学科の卒業研究発表会の裏には、少なからず機器分析センターの力添えもあるのです。
機器分析センター取材は第2弾もあります。お楽しみに
 
2月10・13・14日に開催される理学部化学科の卒業研究発表会は公開されています。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。

 
                           (機器分析センター職員監修)

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