2018.10.13
研究科受賞・表彰 薬学研究科
【薬学研究科】【レポート】第62回日本薬学会関東支部会で優秀ポスター発表賞を受賞!!秋山優太君 (医療栄養学専攻 博士前期課程2年)

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 2018年9月15日(土)帝京平成大学中のキャンパスで実施された第62回日本薬学会関東支部会において、生体防御学講座の秋山君(修士2年)が優秀ポスター発表賞を受賞しました。この賞は、研究目的・実験・結果・考察の統一性および質疑応答の的確性において優れた発表であることを表彰するものです。
今回の「フルクトースの世代を超えた脂質代謝に与える影響」として報告した研究の背景には、近年、胎生期から乳幼児期にいたる栄養環境が、世代を超えて成長後に及ぼす可能性が懸念されているからです。その中で、実験材料として利用されるのが、清涼飲料水など多くの加工食品に使用されている果糖(フルクトース)です。この糖は砂糖の1.7倍の甘味がある一方で、脂肪蓄積能が高く、その過剰摂取が肥満や脂質異常症などを引き起こすことが問題視されています。そこで、フルクトースが妊娠及び授乳期の栄養環境を大きく変化させる好材料となると考えて、次世代に何らかの影響を与えるのではないかと仮定して行う研究です。
フルクトースの影響は、フルクトース含有清涼飲料水を多量に摂取して脂肪の蓄積が高まることを自ら体験していますが、今回の研究では、フルクトースを摂取したラットの母親から生まれた仔の代謝能に変化が見られ、二世代に渡ってフルクトースを摂取した場合には、さらなる影響により生活習慣病の発症リスクを高めることが示唆されました。
生まれてくる仔の健康が、母親の食事に大きく影響する可能性について、今後は、そのメカニズムについてエピジェネティックな視点で解析して、管理栄養士として食育の重要性を再認識していきたいと考えています。
受賞の感想を秋山君がコメントしてくれました。城西大学大学院 薬学研究科では、今後も在学生の活躍を発信していきます。
城西大学大学院薬学研究科医療栄養学専攻
生体防御学講座 教授 日比野 康英

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ポスター発表中の秋山君

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左から秋山君、今井君、日比野教授

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このような書籍が2018年9月に発刊されています。

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