2018.12.01
お知らせ薬科学科 大学お知らせ(学科内)
サフランで結ばれた城西大学と鶴ヶ島市 その始まりと今の動き【城西大学 坂戸キャンパス】

20181130鶴ヶ島サフラン

ひまわり会の皆さんと薬学部の学生たち

城西大学とサフラン 今の動きから

 サフランのめしべの柱頭は、料理のほか、くすりとしても用いられます。2018年11月15日付の薬学部薬科学科(4年制)のニュースで、4年生がサフランパワーを体感したという記事がのりました。このときは鶴ヶ島市の特産物であるサフラン栽培の様子を見学して、実際にめしべの採取も行う体験をしました。
 サフランのめしべの柱頭は、生薬(医薬品)として婦人病薬として用いられます。薬科学科の生薬学研究室では様々な種類の生薬を研究に用いますが、使用する生薬がどのように生産されるのか、実際に目にする機会はほとんどありません。そしてサフランは、そのほとんどを輸入に頼っています。
 今回は鶴ヶ島市のサフラン栽培現場を通じて、学生に生薬の国内生産の課題や実際の生産現場を肌で感じてもらうことが目的でした。生薬を扱う学生にとって、研究材料を大切にし、課題意識を芽生えさせる一環になればとの思いです。
 学生たちは高級品であるサフランのめしべの柱頭を自ら採取することで、作業の大変さを実感することができました。また、毎年の気温状況を良く把握して開花をさせる必要があること、植物という生物を扱う難しさを通じて品質が安定したものを作る大変さや苦労を学ぶことができました。

城西大学とサフラン その始まり

 2013年4月3日、鶴ヶ島市・JAいるま野・城西大学・女子栄養大学などから構成される産学官の19人と各団体が参加して「鶴ヶ島サフラン・スーパーサポーターズ」が発足しました。会長には、白幡晶城西大副学長(現 学長)が就任しました。この組織は、鶴ヶ島市でサフランの特産品化をすすめ、栽培から販売に至るまでの活動を産官学の連携でおこなっていくための集まりです。理事となった方は「夢の広がる作物、摘み取りは手間がかかるがブランドとして育てて貰いたい」と話していました。
 この取り組みは、サフランの情報を得た鶴ヶ島市市長が、輸入に頼っているサフランの産地化ができれば市のイメージアップにもつながり、さらに市民や障がい者にもサフラン摘みをやってもらえるようにと、その特産化に意欲を見せたことが始まりです。そこで大分県から球根を取り寄せて1年間栽培、社会福祉団体との協力で検証を進めていました。そしてこの発足に先立つ約半年以上前から、現代政策学部のひとつのゼミの学生がサフランのめしべ収穫、休耕地への定植などの作業にたずさわっていました。
 鶴ケ島市は、城西大学とは4月4日に「相互連携協定に関する基本協定」を締結、4月15日にはサフランを食と健康分野での特産品にするため女子栄養大とも相互連携協力に関する基本協定を結びました。
(広報課)

20181130鶴ヶ島サフラン

3本の赤いものが めしべの柱頭

20181130鶴ヶ島サフラン

球根は掘りあげて 室で開花させます

20181130鶴ヶ島サフラン

摘み取ったサフランの花

20181130鶴ヶ島サフラン

水やぬるま湯に入れると 色成分のクロシンが出て黄色に

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