2019.06.03
薬学科
お知らせ
【薬学科(6年制)】1年の薬学実習A化学系の内容を一つ紹介します
実習課題「有機化合物の分子認識-シクロデキストリンの包接現象―」が5月27日、28日の両日の午後の3コマで実施されました。
シクロデキストリン(CyD)は、6~8個のグルコースが環状化したもの*で、環状オリゴ糖とも言われ、医薬をはじめ、身近な食品や消臭剤等に広く利用されています。CyDは筒状の形状をとり、疎水性の空洞を持つことから、その空洞内に有機化合物を取り込む、包接作用を示します。
*グルコースが6個: α-CyD、7個: β-CyD、8個: γ-CyD
*グルコースが6個: α-CyD、7個: β-CyD、8個: γ-CyD
この実習では、CyDの色素包接の実験を行いました。塩基性条件下のフェノールフタレイン(PP)水溶液や酸性条件下のメチルオレンジ(MO)水溶液を用いて、CyDによるPP、MO色素包接特性を水溶液の色の変化から観察しました。
3種類のCyDではPPやMOに対する包接作用がかなり異なることが観察され、分子認識という概念が実感できました。すなわち、CyDの空洞と色素との大きさに関する分子マッチングが包接作用の発現に重要であることがわかりました。さらに、包接置換実験やCyDポリマーを用いた包接実験を通じて、包接現象への理解を深めました。
本実習は、水溶液の色の変化によって簡単に包接現象を確認できるため、皆さん、楽しそうな雰囲気で水溶液の色の変化を観察していました。
3種類のCyDではPPやMOに対する包接作用がかなり異なることが観察され、分子認識という概念が実感できました。すなわち、CyDの空洞と色素との大きさに関する分子マッチングが包接作用の発現に重要であることがわかりました。さらに、包接置換実験やCyDポリマーを用いた包接実験を通じて、包接現象への理解を深めました。
本実習は、水溶液の色の変化によって簡単に包接現象を確認できるため、皆さん、楽しそうな雰囲気で水溶液の色の変化を観察していました。
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