2019.10.04
薬学科 お知らせ
【薬学科(6年制)】三木涼太郎助教、日本油化学会オレオマテリアル部会オレオマテリアル賞を受賞!
 三木涼太郎助教(薬学科薬品物理化学研究室所属)が、日本油化学会オレオマテリアル部会のオレオマテリアル賞を受賞しました。本賞は、新材料創製に関する技術開発・研究開発等において、優れた業績をあげた者に授与されるものです。受賞の対象となったのは、アメリカ化学会学術誌 Molecular Pharmaceutics に掲載された “Glucose Responsive Rheological Change and Drug Release from a Novel Worm-like Micelle Gel Formed in Cetyltrimethylammonium Bromide/Phenylboronic Acid/Water System” というタイトルの論文です。受賞は2018年でしたが、昨年の台風の影響で表彰式は1年遅れで行われました。
 三木助教は、この論文において糖に応答する新規紐状ミセルゲルを発表しました。紐状ミセルゲルとはプルプルのゼリーのようなものですが、力を加えて崩しても紐状ミセル構造が回復能力を持つため、すぐにプルプルの状態に戻るという面白い特徴を持ちます。三木助教が開発した新たな紐状ミセルゲルは、糖センサー化合物(フェニルボロン酸)を利用しているため、糖が共存すると液体のように粘性が低下するという、スマートマテリアルとしての性質も持ちます。
 このような糖応答性紐状ミセルゲルは、血糖値が高いときに血糖値降下薬(インスリンなど)を放出するようなスマート製剤への利用が期待されており、糖尿病の方の血糖値コントロールに役立つ技術として注目されています。

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