「北坂戸にぎわいサロン 城西大学」で「口絵を楽しむ」のミニ展示会を開催中です。展示品の解説文でご紹介します。

＜口絵を楽しむ＞
　今回10点展示した絵は、たぶん戦前、たとえば昭和の初期ならば80年くらい前になるでしょうが、雑誌の巻頭にオマケでついていたものです。購買意欲をかきたてることが目的でしょう。骨董的には浮世絵版画と同じ木版刷りならば価値があるのですが、ここにあるものは印刷によるもので、骨董的にも美術的にもまったく評価されないものです。ですが、手刷りの木版か大量印刷なのかは、雑誌の印刷部数とか、コストとか、印刷技術の進化の問題であって、見てきれいかどうかは骨董的価値とは無関係です。
どうでしょう、これがレトロな喫茶店やレストランに数点飾ってあったら“すてき！”と思いませんか。
　こういった商業的な絵は、後に高名な画家になった方が若い時に、生活のために描いたようなものも数多くあります。ですが今回は作者名を隠してしまいました。純粋に、絵を楽しんでもらいたいからです。
　では、美しい口絵の世界をお楽しみください。・「北坂戸にぎわいサロン 城西大学」の場所はこちらをご覧ください
・城西大学坂戸キャンパスの水田美術館では、「サカツコレクション　日本のポスター芸術」を開催中です。12月21日（土）が最終日です。