2020.12.15
医療栄養学科 お知らせ
【医療栄養学科】【取組】医療栄養学概論演習に『13歳からのアート思考』著者の末永幸歩先生をお迎えして「アート思考」を実践する特別講義を実施しました。
城西大学薬学部医療栄養学科(管理栄養士養成課程)の1年生の医療栄養学概論演習に『13歳からのアート思考』著者の末永幸歩先生をお迎えして「アート思考」を実践する特別講義を実施しました。

201214医療栄養学概論演習

末永先生と最後に熱心に質問してくれた学生と参加教員で記念撮影
医療栄養学科1年生に正解ばかりを追いかけるのではなく、自分なりの物事の捉え方、考え方を身につけてほしいと思い、「アート思考に関するの講義を美術教師の末永先生にお願いしました。

今回の特別講義は、マルセル・デュシャンの「泉」を例にして、アーティストの思考過程を辿ったり、アートに関する問いをそれぞれが立てたりしていく中で、自分なりの視点でものごとを捉え、自分だけの答えを見つけるという「アート思考」を実践することができた貴重な機会となりました。

最後はアドルフ・アイヒマンや外尾悦郎さんの言葉を引き合いに出しながら、
・疑問を持つこと
・違和感をアウトプットすること
・実利に繋がらないものに触れること
という末永先生からの大切なメッセージを医療栄養学科1年生にいただけた素晴らしい1時間でした。

以下に参加した学生の感想を記載します。
実際に末永先生のお話を聞いた後で取ったアンケートからは参加学生の皆さんが多くのことを深く考えていたことがわかります。

Q, 末永幸歩先生のアート思考について実践する特別講義に参加する前と後で、自分の中にどのような変化がみられましたか。
「これまでアートに対してなにか疑問を持つということがなかったのですが、アートやその他のことに興味を持って疑問を持つことを大事にしていきたいと思うようになりました。」
「いままでそんなに気にしていなかったに対してもっと疑問に思っていこうと思いました。」
「アートと感じられる幅が広がったように感じます。なぜなら、前までは美しいもの=アートだと思っていたのですが「泉」という作品を見て価値観は人それぞれなんだなと感じることができました。」
「人間は結果を大事にしようとし過ぎてその過程が曖昧になってしまいがちだけれど、家庭の中でたくさんの疑問を抱いて、探し続けることが大切だと改めて感じた。」
「アートに対するイメージがかなり変わりました。自分が感じていたアートは表面的なものにすぎなかったのではないかと思いました。」
「アートは目で見る美しさでしたが、授業を終えて頭で考える美しさだと学びました。」

Q, 今回の特別講義で得た学びを今後の医療栄養学科での学びや生活にどのように生かしていこうと思いますか?
「医療栄養とは関係のないような分野にも触れて、そこで生まれた興味や、違和感をアウトプットして、探究することでより医療栄養についての知識を多くしていきたいと思いました。」
「言われたことを鵜呑みにせず、自分の中で一度考えてみようと思った。」
「今回の講義で疑問をもつことがすごく大切だということがわかったので、自分はどう思うかを考え、疑問をつくっていきたいと思いました。」
「アートにも人それぞれの考え方や想像があるように、日常生活でも人によって考え方が異なるので、いろいろな人の意見を理解できる人になりたいと思った。」
「物事を主観的な見方だけでなく、客観的な見方をもっとできるようにしていこうと思った。 また、感性を大事にしていきたいと思った。 人の感性はうまく伝えることができる人と、そうでない人もいるので、いかに人に自分の感性が分かりやすく伝えることができるかが大切だと思った。」
「疑問を持つことを恐れないようにしたい。」

Q,特別講義に参加して気づいた点、感想など教えてください。
「今回の講義を通してこの世の中には、いろんな考えを持っている人がたくさんいることに改めて気づかされました。そして、一つの言葉から想像できること(有名な人や学校など)に縛られず、一つの物事をいろんな角度から見られるようになりたいし、いろんな疑問を持って深く追求していくことが大切なんだとわかりました。」
「私は中学生の頃美術はあまり好きじゃなかった。それは作品が綺麗に作れない、絵が上手くないという理由からだった。しかしこの講義を聞いて、作品はほんの一部でしかなく、自分の思っていることが大部分だと知った。また、アートは綺麗じゃなくてもいいと知って小学生の頃にこの講義を聞きたかったと思った。」
「「人は答えを得た時に成長するのではなく、疑問を持つことができた時に成長する」という言葉はすごく印象に残った。普段の生活では答えがわかった時に達成感があり成長していると思ってしまうが、疑問を持つことの方が難しく、重要なのだと感じた。」
「管理栄養士を目指す上でなぜアートの授業をするのだろうと思っていましたが、疑問を持つ大切さを学ぶ上でとても身になる授業を受けれました。」
「今までアートを目で見て考えることが多かったので、今度は、頭で作品を見てみようと思いました。」


学生たちの感想を見ると、特別講義前には管理栄養士になるためになぜアートの授業?と感じていた学生も少なからずいたようですが、終わった後の感想からは、ものごとの捉え方や自分なりの考え方について深く考え、疑問を持つ姿勢の大切さを感じていたようです。

末永先生の著書を拝読し、興奮の冷めやらぬうちに本に記載されていたメールアドレスに講演のお願いの連絡をしたのが3月の終わりでした。
そこから新型コロナウイルスの影響が強まり、大学の授業がどのようになるか不透明な中でも講演について末永先生からご快諾をいただけて今回の開催となりました。
学生たちの反応を見ても、参加教員の感想を聞いてみても、本当に末永先生に講義をお願いして良かったなと思いました。

末永先生、講演依頼も増えていると言うことでとても大変な時期にもかかわらず特別講義を実施していただき有難うございました!

末永幸歩先生の著書は以下のリンクからご覧ください。
『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』
https://www.amazon.co.jp/dp/B08491KV9Z

末永先生の著書について知ることのできるダイヤモンドオンラインのページ
アート鑑賞の仕方でわかる、「自分なりの視点がある人/ない人」の決定的な違い
https://diamond.jp/articles/-/229171
 
君羅 好史(きみら よしふみ)君羅先生
城西大学薬学部医療栄養学科
(管理栄養士養成課程)助教

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末永先生の特別講義を中里見先生がグラレコしてくれました!!

201214医療栄養学概論演習3

201214医療栄養学概論演習4

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