2021.01.23
医療栄養学科 お知らせ
【医療栄養学科】卒業生講義2 『東京女子医科大学東医療センターで活躍する管理栄養士 鶴飼 智恵子先生』に講演をして頂きました【取組】

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東京女子医科大学東医療センター 管理栄養士 鶴飼 智恵子先生と医療栄養学概論演習担当教員(古屋、岩田)
城西大学薬学部医療栄養学科(管理栄養士養成課程)の1年生科目である医療栄養学概論演習で卒業生講義の第二弾として、東京女子医科大学東医療センター臨床栄養部 主任 鶴飼 智恵子先生をお迎えし、「チーム医療を実践する病院管理栄養士の仕事」をテーマに特別講義をオンラインで実施して頂きました。

現在、鶴飼 智恵子先生は管理栄養士業務に従事しながら城西大学大学院薬学研究科博士前期課程にも所属しており、社会人として修士号取得に向けて薬物療法学講座(須永教授主任)で研究活動もしております。

講義では、1.チーム医療とは、2.病院の管理栄養士の役割とは、3.NST(栄養サポートチーム)とは、4.実際、どんな仕事をしているの、5.他にどんな活動をしているの に沿って、急性期病院における病院管理栄養士の仕事やNST専従の管理栄養士の役割、他職種との連携を円滑にするためのコミュニケーションの重要性など、これまでのご経験やエビデンスを踏まえて具体的にお話頂きました。基礎科目が中心の1年次生にとって、専門用語や今後学習していく内容が多く含まれていましたが、噛み砕いた説明や講義後の質問にも丁寧にご対応頂いたことで1年生にも理解しやすい講義となりました。また、本学科の卒業生でもあることから将来の自分たちの姿も想像することができ、興味深く聴講していたことが質問の多さからも伺えました。

210123卒業生講義2

以下に講義後の学生さんからの感想を抜粋します。

学生Aさん
チーム医療の中で管理栄養士として医師・看護師などと対等な立場で働くことは多くの知識が必要で、コミュニケーション力も大事になってくると感じました。鶴飼先生の病院では、チームでの話し合いの際に医師が中心となってすべてが進むのではなく、それぞれの分野の人が仕切ることでそれぞれの情報がしっかりと共有できているのだと思いました。食事も治療の一環であると思うので、食事の形態や頻度も考えながら治療をしていく必要があって、そこに管理栄養士は大きく関わっていると改めて感じました。医療栄養学科は、薬学部にあるので薬剤のことについても学びます。それが病院で働くことで生かされていました。少しでも薬剤のことについて知っていれば薬の事も考えながら栄養指導ができると思います。そのためにも今学んでいることをしっかりと身に着けていきたいです。

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学生Bさん
病院では、医師の方、看護師の方、薬剤師の方様々な分野のエキスパートが個々の能力を生かして患者さんに寄り添っています。病院の管理栄養士の方の主な役割は、給食管理、栄養管理、栄養指導、チーム医療などがあります。給食管理は医師の指示に従って行われており、私は管理栄養士が給食管理を行っているものだと思っていたので患者さんの病態を一番理解している医師と連携をとって給食管理が行われているということを理解しました。また、栄養管理は病態や検査データをもとに問題点を考え栄養改善に向けた栄養管理計画を作成されており、患者さんによって計画書は異なると思うし病態が改善されたことによって献立も変わり、その都度計画書も変わってくると思うのでそんな膨大な量の計画書を作成している管理栄養士の方はすごいと感じました。

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学生Cさん
 今回の講義では、以前のリハビリテーション病院での管理栄養士の講義とは違うチーム医療について詳しく知ることができたと思います。また、大学病院で働くことによって最先端の情報や研究などを働きながらも学ぶことができるということも知ることができたので、将来の選択肢の一つとして考えていきたいと思いました。最後に新しいことにチャレンジすること、出会いを大切にすること、好きなものを見つけることがポイントだというところから、新しく何かを始めるのに遅いとかはないということ、出会いを大切にすることで自分が何か困ったり、相談したいときなどに話し合える人ができ心強いといった良い面が多いので、特に大学で同じ学問を学んでいる友達などを大切にしていきたいと思います。好きなものを見つけることは、今自分が趣味として大切にしているものがストレスの対処場所となれると改めて気が付くことができました。また、管理栄養士として主治医をサポートする位置であるということを忘れないことや、患者さんのバックグラウンドを考えられるようになることなど必要になるということがわかりました。

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学生Dさん
 大切なことは「治療に参加する」ということであり、「治療に参加して」おいしく、治療効果のある病院食の献立をたてる、「治療に参加して」患者さんの予後を変えるような栄養指導をするという意識を持つことだ、という言葉が私の心に一番残りました。管理栄養士は医師などのように手術をして直接的に悪いところを取り除くことはできませんが、食事を通して悪いところを改善することができ、また、患者さんに合った食事を提供することにより、治りを早めることができるということを常に意識し、「治療に参加しているんだ」という気持ちを忘れないようにしたいと思いました。また、「知識ではなく意識」ということもすごく大切なことだなと思いました。知識があったとしても、目の前の患者さんを治したいという気持ちがなければ、患者さんに合った食事を提供することはできないし、患者さんと真摯に向き合うことはできないと感じたからです。しかし、私はまだ患者さんを助けられるほど知識を持っていないし、料理の知識も全然ないので、授業だけでなく休みの日も勉強し、まずは栄養や人の体についての知識を身に着け、次の意識を持つという段階にいけるよう頑張りたいです。今回の講義で、これから自分が何をしていかなければいけないのか、ということを考えることができたので良かったです。また、鶴飼先生が「ハッピーでいられるもの、好きなもの、わくわくするものを見つけて豊かな人生を」とおっしゃられていたので、息抜きもしっかりし、やるときはしっかりとやる、やらないときは力を抜き、メリハリをつけて生活したいと思いました。
 

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その他にも講義後には、「講義を受ける前に比べて、急性期病院の分野について興味や関心を持つようになりましたか?」との質問に、「はい」64.4%、どちらかといえば「はい」 27.6%と90%以上が高い評価を示しており、現場の管理栄養士業務について多くのことを感じ取ってくれたのではないかと思います。

最後に、お忙しいところはじめてオンラインとなった本演習の講義をお引き受けて頂きまして、ありがとうございました。



 
2020年度 医療栄養学概論演習担当
准教授 古屋 牧子 古屋先生
助教 岩田 直洋 岩田先生
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