答え：③サヨリ
細長い体の特徴から、「細魚」と漢字で表記されるようになりました。サヨリの旬は3～4月で、ニシンなどと同じく『*春告魚(はるつげうお)』として知られています。産卵を間近に控えた春のサヨリは、秋よりも身がふっくらしており、半透明の美しい身には旨みと脂がのるため刺身にして食べるには最高の季節だそうです(^^)

＊『春告魚(はるつげうお)』は、文字通り「春の訪れを告げる魚」を指します。日本らしい風情ある表現ですね。日本は南北に長い島国であるため、桜の開花時期が地域で異なるように『春告魚』と呼ばれる魚も地域によって異なります。
①ニシンは、北海道や東北地方の春告魚です。産卵のため、毎年3〜5月頃になると北海道西岸に近づきます。塩焼きが定番ですが、産地ではお刺身としても楽しまれているそうですよ。
②カツオは、四国地方の春告魚です。関東地方では「初ガツオ＝5月頃」ですが、高知県で初ガツオが獲れるは3月後半頃からで4月頃に旬を迎えます。戻りガツオのように脂がのっているというよりは、筋肉質でさわやかな味わいが特徴です。
④メバルは、関東地方・中部地方・北陸地方など幅広いエリアで春告魚とされています。東京湾一体に生息するメバルは、毎年２月頃に漁が解禁され市場に出回ります。淡白な白身魚なので、煮付けがオススメです。
⑤サワラは関西地方の春告魚です。関東地方では「寒ザワラ」が有名ですが、春の瀬戸内海には産卵のためたくさんのサワラが集まります。塩焼きや西京焼きのほか、卵や白子も旬の味覚として人気がです。

ちなみに、九州地方の春告魚はシロウオ（素魚）です。シラウオ（白魚）と生や姿が似ていますが、全くは別の魚なので気をつけてくださいね。シロウオの代表的料理は、生きたままのシロウオを二杯酢や黄身醤油でそのまま食べる「博多の踊り食い」です。