2021.09.21
経営学部 お知らせ
城西大学と考古学 水田美術館『城西考古』展の開催【城西大学 坂戸キャンパス】
 夏真っ盛りの2021年7月17日、毛呂山町立歴史民俗資料館に、経営学部石井ゼミの1年生5名と、大学OBが集まりました。資料館の植田学芸員の案内を受けながら、作業服姿の彼らが向かうのは林の中。古墳時代後期に築かれた「川角古墳群」です。近隣の「大類古墳群」と共に、越辺川の周辺に80基もの古墳が密集する地がそこにあります。
吹上古墳 城西大学57期生とOB(2021年)

20210921城西考古

吹上古墳 外観(2021年)

20210921城西考古

 彼らはその中のひとつ「苦林古墳」に向かいました。城西大学開学の1965年夏に、彼らと同じ大学1年生が集まった場所です。ここで城西大学初の地域貢献事業である、発掘調査が行われました。「入間地区学術調査五か年計画」の一環として、城西大学の智を活かし地域の歴史を明らかにする活動でした。
 56年前に調査を率いたのは貞末堯司(さだすえ たかじ)先生。経済学部に着任した若き英語教員であり、専門は中南米の考古学でした。貞末先生はその後も大学近隣の遺跡調査を続け、多くの資料と知見を残されました。
 そして貞末先生の授業を受けた城西大学1期生が、古墳調査に携わりました。台風の襲来を受けながらの過酷な調査となりましたが、若い力で完遂されました。この調査を契機に、城西大学初の部活動である考古学研究会が生まれることになります。調査を終えた古墳は、現在は「川角6号墳」と呼ばれ、林の中に静かにたたずんでいます。
吹上古墳 城西大学1期生(1965年)

20210921城西考古

吹上古墳 外観(1965年)

20210921城西考古

 経営学部石井ゼミは、2018年からこの城西大学最初期の考古学調査について調査し、残された遺物の整理修復を行ってきました。そして2021年夏、これまでの成果をまとめ、美術館での展示に供するため、はじまりの古墳の現状調査に向かいました。OB達と協力しながら繁茂した草木を刈り取り、半世紀ぶりに古墳は往時の姿を見せてくれました。
 活動の成果は水田美術館にて、10月15日までご覧いただけます。

城西大学水田美術館「城西考古」展

会期=2021年9月20日(月)~10月15日(金)
会場=水田美術館2階ギャラリー2
学外の方はなるべくご予約の上お越しください。
 

関連企画

① 講演会「城西大学草創期の先生と学生-考古学研究会を中心として-」
講師:清水公一(元城西大学経営学部教授)
日時:10月2日(土)午後1時~午後3時
会場:水田三喜男記念館講堂

② 展示解説 本展企画者石井龍太准教授による解説
日時:10月2日(土)午前10時30分~
10月9日(土)午前10時30分~/午後1時30分~
会場:水田美術館2階ギャラリー2

20210921城西考古

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