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専攻紹介


組み合わせによってさまざまなコースを設定し将来目標に合わせたカリキュラム

医療や人々の健康に寄与できる医学、薬学、栄養学の素養を身につけた高度な専門職業人の育成を目指します

薬、食、毒の生体作用を、遺伝情報の発現制御(ゲノミクス)、タンパク質機能の発現制御(プロテオミクス)ならびに代謝物変動の制御(メタボロミクス)の情報に基づいて、物質によって引き起こされるものとして同列に議論することができる人材を育成することに主眼をおいています。また、総合医療栄養学演習を全ての分野に共通の必修科目としたうえで、「臨床系医療栄養分野」「基礎系医療栄養分野」「政策系医療栄養分野」の3分野を基本に構成されています。さらに、柔軟な履修システムも用意しました。つまり、将来活躍できる分野を想定し、そのために必要な知識・技術を身につけるためのカリキュラムを履修科目の組み合わせによって大学院生自身が独自に設定することが可能となっています。たとえば、提携病院における実務実習を多く選択することにより医療スタッフとしての認識が芽生える実務教育型コース、基礎研究を重視する履修科目を多く選択することによって研究職・大学教員を目指すコース、医療と経営の文理融合研究を重視する履修科目を多くすることで「栄養政策管理の専門職」を目指すコースの設定が実現可能です。

3つの研究分野

臨床系医療栄養分野

臨床栄養学、病態解析学を基盤として、実務教育型講義を展開し、さらに解決志向アプローチの技法を身につけ、チーム医療そして患者心理に主眼を置いた内容の演習と実習を設定しています。臨床薬学や臨床医学の知識と技術を修得し、薬と食品の相互作用を視野に入れた高度な栄養管理、栄養指導ができ、Nutrition Support Team (NST)の中心を担う、臨床栄養のエキスパートとなる人材養成を目指します。
臨床栄養学講座 生活習慣病に対する各種栄養素の影響
メタボリック症候群の効果的な栄養治療の確立
病態解析学講座 消化管の病態改善と恒常性維持に向けた機能性成分の効果および作用機序の解析に関する研究

基礎系医療栄養分野

分子栄養学、食品機能学、食毒性学、生体防御学を基盤として、食品を生理学的、薬物動態学的、薬力学的、毒性学的に評価し、これらがヒト恒常性に与える影響を分子のレベルで理解することを目的とします。ヒト遺伝情報から派生するタンパク質の機能発現を基盤として、疾病の発症や栄養応答性の違いなど、ニュートリゲノミクスから得られる情報を活用することで、食毒性を考慮した高度な栄養指導や新規の機能性食品の開発を行うことができる人材の養成を目指します。
分子栄養学講座 生活習慣病に予防・改善効果を有する食品成分の作用メカニズムに関する分子栄養学的研究
食品機能学講座 筋骨格系に対する高機能性ペプチドの作用とその分子メカニズムに関する研究
食毒性学講座 治療補助効果のある食事設計構築と、機能性食品開発その医薬品との相互作用における食毒性的評価研究
生体防御学講座 酸化ストレスに起因する疾病を予防・改善する食品と医薬品に関する研究
生体内の免疫能に影響を与える食品・食品成分の評価

政策系医療栄養分野

予防栄養学、栄養教育学、薬物療法学を基盤として、公衆栄養学分野の学際領域である地域保健医療の評価、健康教育のアプローチ、食品-医薬品相互作用情報に関する疫学的および実験的研究を対象とします。特に、栄養を基軸に、加齢関連疾患のメタボリックシンドロームなどの地域集積性の評価、予防・治療に寄与する栄養療法と薬物療法の有効性と安全性の確保に貢献できる高度な知識と技能を有する人材の養成を目指します。
予防栄養学講座 地理情報システムおよびベイズ型Age-Period-Cohort分析を利用した健康情報の視覚的、統計学的解析
栄養教育学講座 個人ならびにその環境を考慮したテーラーメイドの栄養教育方法に関する研究
薬物療法学講座 食品と医薬品の相互作用
栄養状態と医薬品の相互作用

医療栄養学専攻修了後の主な進路

博士前期課程医療栄養学専攻修了者は、さまざまな分野に進出し、高い評価を得ています