第8回城西大学中国語スピーチコンテスト
開催報告
開催日時:2022年10月30日(土)13時00分~17時00分
実施方法:オンライン(ZOOM)
応募者数: 50名
実施方法:オンライン(ZOOM)
応募者数: 50名
【朗読の部】 課題文:卖油翁※
登壇順 | 氏名 | 学校名 | 賞 |
1 | 井上 暖野 | 城西大学 | 坂戸市⾧賞 |
2 | 石毛 ひかる | 神田外語大学 | 城西大学語学教育センター 所⾧賞 |
3 | 天野 竜也 | 大阪公立大学 | HSK日本実施委員会賞 |
4 | 出川 朋佳 | 東洋英和女学院大学 | 城西大学同窓会賞 |
5 | 橋口 実生 | 城西国際大学 | 毎日新聞社賞 |
6 | 結城 晴仁 | 駿河台大学 | 審査員特別賞 |
7 | 土田 理咲子 | 大妻女子大学 | 坂戸市教育委員会教育⾧賞 |
8 | 岩渕 初音 | 東洋英和女学院大学 | 坂戸市商工会賞 |
9 | 立石 秀介 | 大阪公立大学 | 埼玉県日本中国友好協会賞 |
10 | 白須 葉月 | 梅光学院大学 | テレ玉賞 |
11 | 原田 隼 | 城西国際大学 | 鶴ヶ島市⾧賞 |
【スピーチの部】
登壇順 | 氏名・学校名 | テーマ | 賞 |
1 | 飯島 夏美 城西国際大学 |
我的中国朋友/私の中国人の友人 | HSK日本実施委員会賞 |
2 | 吉田 真翔 中央大学 |
以茶会友:促进中日文化交流/ 茶を通じて友となる:日中文化交流を促進 |
埼玉県日本中国友好協会賞 |
3 | 文屋 茉莉亜 日本経済大学 |
台湾心得/台湾留学の感想 | 鶴ヶ島市教育委員会教育⾧賞 |
4 | 細井 咲希 愛知県立大学 |
中日的求职观念/日中の就活観 | 埼玉県知事賞 |
5 | 白子 純那 神田外語大学 |
语言是通往新世界的一座桥梁/ 言葉は新しい世界への架け橋 |
最優秀賞 城西大学学長賞 |
6 | 有川 加純 鎮西学院大学 |
我的汉语/私の中国語 | 西入間青年会議所賞 |
7 | 山下 直起 京都産業大学 |
让我成长的恩人/ 私を成長させてくれた恩人 |
城西大学語学教育センター 所⾧賞 |
8 | 岡 未奈子 東洋英和女学院大学 |
总之试着迈出一步/ とにかく一歩踏み出してみる |
城西大学父母後援会賞 |
9 | 武岡 克樹 城西大学 |
中国和日本的传统文化/ 中国と日本の伝統文化 |
埼玉新聞社賞 |
出場者と運営側の記念撮影
※《卖油翁》欧阳修
康肃公陈尧咨擅长射箭,当代没人可比,他也常常以善射而自夸。他曾经在家里的校场上射箭,有一个卖油的老头放下担子站着,斜着眼睛看他射箭,好久也没有离开。卖油老头看到他射的箭十支里能有八九支射中,只是微微地点了点头。
康肃问道:“你也懂得射箭吗?我的射箭技术难道不也算是很高明吗?”卖油的老头说:“也没有什么,不过是手熟罢了。”康肃听后气愤地说:“你怎么敢轻视我的射箭技术!”卖油的老头说:“凭我倒油的经验,就知道这个道理。”于是他取出一个葫芦放在地上,拿出一个铜钱盖住葫芦口,然后慢慢地用勺子舀油注入。油从铜钱孔里穿过倒入葫芦里,可是铜钱却完全没有被油沾湿。于是,卖油的老
头说:“我也没有别的,只不过手熟罢了。”康肃听后就笑着打发他走了。
〈訳 文〉
康粛公陳堯咨は弓の名手で、世に並ぶ者がなく、公も自らそのことを誇りとしている。ある時、公が家の練武場で弓を射ていると、一人の油売りの老人がかつぎ荷を下ろしてたたずんで、公が弓を射るのを横目で見ながら、しばらくそこを離れなかった。油売りの老人は、公が射る矢が十本中八九本は命中するのを見て、軽くうなずいてみせるだけだった。
(陳)康粛は、「そちにも弓のことがわかるのか。わしの弓の腕前はなかなかのものであろう」とたずねた。油売りの老人は、「別に大したことではございません。手馴れているだけのことです」と言った。康粛は腹を立てて、「そちはわしの弓の腕前をけなすとは大した度胸だ」と言った。油売りの老人は、「私は油を酌んでいてそれがわかるのです」と答えた。そこで、老人は一つのひさごを取り出して地面に置き、銅銭でひさごの口に蓋をすると、ゆっくりとひしゃくで油を酌んで、ひさごの中に注ぎ入れた。油は銅銭の穴から入っていったが、銅銭は少しも油で濡れなかった。そこで、油売りの老人は言った。「私の技術も別に大したことではありません。手馴れているだけのことです」と。康粛公はそれを聞いて、笑いながら油売りの老人を帰してやった。
注:「陳堯咨」は、北宋(960~1127)の人。「康粛」は、諡(おくりな)。「公」は男性に対する尊称。
出典
青木五郎 『現代中国語で読む古典』 白帝社 2000 年2 月
(※ 朗読課題文用に一部の表現を改めました)
康肃公陈尧咨擅长射箭,当代没人可比,他也常常以善射而自夸。他曾经在家里的校场上射箭,有一个卖油的老头放下担子站着,斜着眼睛看他射箭,好久也没有离开。卖油老头看到他射的箭十支里能有八九支射中,只是微微地点了点头。
康肃问道:“你也懂得射箭吗?我的射箭技术难道不也算是很高明吗?”卖油的老头说:“也没有什么,不过是手熟罢了。”康肃听后气愤地说:“你怎么敢轻视我的射箭技术!”卖油的老头说:“凭我倒油的经验,就知道这个道理。”于是他取出一个葫芦放在地上,拿出一个铜钱盖住葫芦口,然后慢慢地用勺子舀油注入。油从铜钱孔里穿过倒入葫芦里,可是铜钱却完全没有被油沾湿。于是,卖油的老
头说:“我也没有别的,只不过手熟罢了。”康肃听后就笑着打发他走了。
〈訳 文〉
康粛公陳堯咨は弓の名手で、世に並ぶ者がなく、公も自らそのことを誇りとしている。ある時、公が家の練武場で弓を射ていると、一人の油売りの老人がかつぎ荷を下ろしてたたずんで、公が弓を射るのを横目で見ながら、しばらくそこを離れなかった。油売りの老人は、公が射る矢が十本中八九本は命中するのを見て、軽くうなずいてみせるだけだった。
(陳)康粛は、「そちにも弓のことがわかるのか。わしの弓の腕前はなかなかのものであろう」とたずねた。油売りの老人は、「別に大したことではございません。手馴れているだけのことです」と言った。康粛は腹を立てて、「そちはわしの弓の腕前をけなすとは大した度胸だ」と言った。油売りの老人は、「私は油を酌んでいてそれがわかるのです」と答えた。そこで、老人は一つのひさごを取り出して地面に置き、銅銭でひさごの口に蓋をすると、ゆっくりとひしゃくで油を酌んで、ひさごの中に注ぎ入れた。油は銅銭の穴から入っていったが、銅銭は少しも油で濡れなかった。そこで、油売りの老人は言った。「私の技術も別に大したことではありません。手馴れているだけのことです」と。康粛公はそれを聞いて、笑いながら油売りの老人を帰してやった。
注:「陳堯咨」は、北宋(960~1127)の人。「康粛」は、諡(おくりな)。「公」は男性に対する尊称。
出典
青木五郎 『現代中国語で読む古典』 白帝社 2000 年2 月
(※ 朗読課題文用に一部の表現を改めました)