<ごあいさつ>
このたび、城西大学水田美術館におきまして、「IMABARI Color Show-人と技術が紡ぎだす今治の色-」を開催する運びとなりました。
「IMABARI Color Show」と称した本展は、2015年に設立50周年を迎えた愛媛県繊維染色工業組合の主催による‘技術の展示’です。2017年12月に東京・青山の「スパイラルガーデン」、2018年2月に愛媛・今治の「みなと交流センター はーばりー」にて先行開催され、たいへん好評を博しました。
このたびの展示では、内容をコンパクトに再編し、二つのコトをみなさまにご覧いただきたいと思います。
国内タオル生産量日本一を誇る今治タオルの染晒(そめざらし)加工を支える技術
こうした技術のもとでさまざまな色を作り出す人びと
そして、今回の「IMABARI Color Show」は、「河川と人と産業:織物をとおした地域(武蔵国と伊予国)交流」というテーマのもと、本学学長所管の研究助成の一部を活用し、愛媛県繊維染色工業組合、株式会社ワコールアートセンター、株式会社NINO、そして水田美術館の協力で実現しました。少子高齢化や経済のグローバル化などによって日本の多くの地域産業は厳しい状況に直面しています。今回の展示は日本の地域産業を元気にし、地域交流の活性化を目的にしたもので、映像やパネル、実物展示によって「IMABARI」カラーの染色技術やそれを支える人たちをご覧いただきます。 本展を通して、日本のモノづくりの素晴らしさを人と技術の側面から感じていただければ幸いです。
辻 智佐子