水田コレクション浮世絵展

役者絵

  • ギャラリー2
  • 特別開館

概要

Overview

このたび、城西大学水田美術館におきまして、「水田コレクション浮世絵展 役者絵」を開催いたします。

 

大衆の人気を集める歌舞伎役者を描く役者絵は、浮世絵の始まりから今日まで続く、最も重要なジャンルです。芝居番付や版本挿絵により高まる人々の要求に応え、元禄後期に鳥居清信が特定の芝居に取材し、一枚摺版画として売り出し役者絵は誕生しました。

 

「ひょうたん足、みみず描き」で錦絵以前の役者絵を独占した鳥居派にはじまり、錦絵以降の勝川春章、一筆斎文調による役者の面貌を描き分ける似顔表現の登場や、寛政期に東洲斎写楽による役者似顔をクローズアップした「大首絵」の流行、そして、江戸後期には、歌川派絵師らの活動でワイドスクリーン画面を表出させた続物、創意工夫を凝らした揃物など、多彩な展開が見られました。

 

本展では、鳥居派、勝川派、写楽、そして、幕末最大画派となった歌川派の作品をご覧いただきながら役者絵の流れを辿っていきます。また、双六形式のものや、髪型の付け替えを楽しむもの、舞台裏の楽屋での様子を描いたもの、さらには人気役者の訃報と追善を兼ねて出版された死絵と呼ばれるものなど、様々な趣向で登場する役者絵も併せてお楽しみいただきます。

 

役者絵の流れを見ていきながら、浮世絵の歴史を語る上では欠かせないこの一大分野の世界を、コレクションを通してご覧頂ければ幸いです。

展覧会情報

Exhibition information

会期: 2019年4月9日(火)~27日(土)
観覧料: 一般300円、高校生以下無料
会場: 城西大学水田美術館 ギャラリー1
※開館時間: 10:00~16:00
※休館日: 日曜日・月曜日・4月20日(創立記念日のため)

主な展示内容

Works

展示の一部をご紹介いたします。

  • 《坂東彦三郎と沢村宗十郎》

    • 二代鳥居清信
    •            
    • 細判漆絵
    • 元文期(1736~41)
    • 当館蔵
  • 《絵本舞台扇》天 十丁裏十一丁表

    • 一筆斎文調・勝川春章
    •            
    • 彩色摺絵本 三冊のうち
    •        
    • 明和7年(1770)
    • 当館蔵
  • 《二代目嵐龍蔵の奴浮世又平》

    • 東洲斎写楽
    •          
    • 細判錦絵
    •       
    • 寛政6年(1794)
    • 当館蔵
  • 《三代目市川八百蔵の梅王丸》

        
    • 歌川国政
    • 大判錦絵
    • 寛政8年(1796)
    • 当館蔵
  • 《梅幸百種之内 常世九代目市川団十郎の時頼》

        
    • 豊原国周
    • 大判錦絵
    • 明治20年(1887)
    • 当館蔵
  • 《八代目市川団十郎・坂東しうか・三代目嵐音八死絵》

        
    • 無款
    • 大判錦絵
    • 安政2年(1855)
    • 城西国際大学水田美術館蔵
  • 《東都繁栄乃図》

        
    • 歌川広重
    • 大判錦絵三枚続/li>
    • 安政2年(1855)
    • 城西国際大学水田美術館蔵

関連イベント

Connection Event

  • 講演会

    「役者絵の楽しみ方」

    2019年4月13日(土)13:30~15:00
    講師に新藤 茂氏(国際浮世絵学会常任理事)をお迎えし、講演会を開催しました。
  • ギャラリートーク

    当館学芸員による展示解説

    2019年4月27日(土)14:00~14:30
    当館学芸員によるギャラリートークを開催します。

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