002_【リカバリー戦略①】栄養補給のタイミング
令和時代が始まりました。新しい時代が、皆様にとって、またスポーツ界にとって素晴らしい時代でありますことを心より願います。
さて、伊東が担当する回では【栄養補給によるリカバリー戦略】についてお話して参ります。
激しい運動により消耗した肉体を回復させるため、トレーニングの効果とパフォーマンスを最大限に高めるために運動後の栄養補給によるリカバリーはとても重要です。リカバリーを蔑ろにするとトレーニング効果があがらない、コンディションが維持できない、オーバートレーニングに陥る、などの可能性もあります。
そこで、私は対象者にとって最適な栄養補給によるリカバリー法を 対象者個人の「スポーツの目標目的」や「運動の強度」、「生活環境」などに合わせて提案するために、以下の【5W1H】のポイントを捉えるよう努めています。
さて、伊東が担当する回では【栄養補給によるリカバリー戦略】についてお話して参ります。
激しい運動により消耗した肉体を回復させるため、トレーニングの効果とパフォーマンスを最大限に高めるために運動後の栄養補給によるリカバリーはとても重要です。リカバリーを蔑ろにするとトレーニング効果があがらない、コンディションが維持できない、オーバートレーニングに陥る、などの可能性もあります。
そこで、私は対象者にとって最適な栄養補給によるリカバリー法を 対象者個人の「スポーツの目標目的」や「運動の強度」、「生活環境」などに合わせて提案するために、以下の【5W1H】のポイントを捉えるよう努めています。
栄養補給によるリカバリー戦略のポイント
- When: いつ?(タイミング)
- When: どこで?(グラウンドや体育館、外食・自宅など)
- What: 何を?(栄養素・食材)
- Who, With: 誰が?、誰と?(個人、小チーム、大チーム)
- How many: どのくらい?(量)
今回は【When: いつ?】のタイミングについてお話します
◎運動後は【すぐに栄養補給をすること】が重要です。
すでに多くの方が実践しているリカバリー法ですが、エビデンスとしてLevenhagenらが2001年に運動後の栄養補給タイミングを検討した論文を紹介します。著者らは運動後の対象者を「運動直後に補給する群」と「運動3時間後に補給する群」に分け、それぞれにタンパク質と糖質を摂取させ、脚筋肉中のグルコース取込み量を評価しました。グルコースの取り込み量が増加することは、筋組織の回復が早まることつまり、リカバリー効率が良いことを意味します。
その結果、栄養補給をしなかった対照群に比べて、「運動直後に補給する群」で筋肉中のグルコース取込み量が増加すること、また、「運動3時間後に補給する群」では、対照群と比べて、筋肉グルコース取込み量はほぼ同じレベルであることを明らかにしました。(図)
すでに多くの方が実践しているリカバリー法ですが、エビデンスとしてLevenhagenらが2001年に運動後の栄養補給タイミングを検討した論文を紹介します。著者らは運動後の対象者を「運動直後に補給する群」と「運動3時間後に補給する群」に分け、それぞれにタンパク質と糖質を摂取させ、脚筋肉中のグルコース取込み量を評価しました。グルコースの取り込み量が増加することは、筋組織の回復が早まることつまり、リカバリー効率が良いことを意味します。
その結果、栄養補給をしなかった対照群に比べて、「運動直後に補給する群」で筋肉中のグルコース取込み量が増加すること、また、「運動3時間後に補給する群」では、対照群と比べて、筋肉グルコース取込み量はほぼ同じレベルであることを明らかにしました。(図)
つまり、リカバリーのために食事を摂っても、タイミングを逃すとその効果は薄れてしまいます。逆に言えば、同じ栄養素であっても摂るタイミングに注意することで、その効果を最大限に引き出すことができます。
おすすめのタイミングは運動後の30分以内です。補食を準備してからトレーニングを開始することをおススメします!
出典:Postexercise nutrient intake timing in humans is critical to recovery of leg glucose and protein homeostasis. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2001 Jun;280(6): E982-93.
おすすめのタイミングは運動後の30分以内です。補食を準備してからトレーニングを開始することをおススメします!
出典:Postexercise nutrient intake timing in humans is critical to recovery of leg glucose and protein homeostasis. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2001 Jun;280(6): E982-93.
今回の執筆者
伊東 順太 助教(病態解析学研究室)