生体分子生物学研究室
教員 | 佐野 香織(准教授)博士(理学) |
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略歴 | 2006年:城西大学理学部化学科卒業 2008年:上智大学理工学研究科生物科学専攻博士前期課程修了 2011年:上智大学理工学研究科理工学専攻生物科学領域博士後期課程修了 博士(理学)取得、上智大学理工学部特別研究員 2013年:城西大学理学部化学科助手 2015年:城西大学理学部化学科助教 2021年:城西大学理学部化学科准教授 |
担当科目 | (学部)生物学概論、生命化学特論、化学基礎セミナー II、生物学実験、化学ゼミナール、卒業研究 (大学院)生体分子化学特論 |
専門分野 | 進化学、分子生物学、生化学 |
所属学会 | 日本動物学会、日本進化学会、日本魚類学会 |
院生 | 2名 |
4年生 | 4名 |
居室 | 23号館624号室(佐野)、623, 625号室(実験室、学生) |
メールアドレス | kaori(at)josai.ac.jp ※ (at) は @に置き換えて下さい. |
研究室ウェブサイト | https://sanokaori-josai.jp/ 詳しいことはこちらをご覧ください |
大学研究ナビ | 生体分子生物学研究室ホームページ |
研究内容
脊椎動物の卵細胞は糖タンパク質で構成される構造物に囲まれており、外部からの刺激から保護されています。これは卵生生物のみならず、我々のような胎生の哺乳類の卵も同じです。この構造物は、魚類では卵膜、鳥類では卵黄膜、哺乳類では透明帯と呼ばれていますが、それらは全てZP (zona pellucida)タンパク質で構成されており、脊椎動物全体に保存された構造物です。魚類においてこのZPタンパク質は、元来卵細胞自身が合成していましたが、数億年の時間を経て一部の魚種ではこれを肝臓で合成して、卵巣へ運ぶシステムを新たに獲得したことが知られています。肝臓は生体の工場と呼ばれる最大の臓器です。結果として、大量のZPタンパク質を合成できるようになり、魚類は厚くて丈夫な卵膜を獲得しました。しかし、ひとくちにタンパク質の合成場所が変わった、と言っても、そのような変化を遂げるには、①ZP遺伝子の発現場所の変化、②できたタンパク質の肝臓から卵巣への輸送の仕組み、③他器官から運ばれてきたZPタンパク質で卵膜を形成、など多くの変化を伴う必要があることが予想されます。私達の研究室では、魚類の進化過程でこのような面白い現象が起きたメカニズムを解明することを目指し、in vivoとin vitroの実験系を用いて魚類の卵膜形成の仕組みなどを明らかにしようとしています。
また、薬科学科の機能食品科学研究室との共同研究として、トウガラシのカプサイシン生合成に関する研究もしています。
また、薬科学科の機能食品科学研究室との共同研究として、トウガラシのカプサイシン生合成に関する研究もしています。
研究室紹介動画
昨年度の卒業研究題目
- アミノ酸置換によるメダカ孵化酵素HCE, LCEの卵膜分解特異性の変化
- 魚類の卵膜形成におけるZPタンパク質のFurinによるprocessing
- 1アミノ酸置換に起因するカプサイシン合成酵素VAMTのmisfolding
- 紅帝メダカの赤い体色を決定する遺伝子の同定
研究業績
のいずれかをご覧ください。